Cedar rev.

2005
住宅
和歌山県西牟婁郡上富田町
鉄骨2F建
施工:株式会社 後工務店
   MHAS.ism(集成材パネル工事)

2005/12-26 日経アーキテクチュア 掲載

関西電力 2005年E・家・暮らし 住まいの設計コンテスト 優秀賞
2006 第9回日本木青連木材活用コンクール 入選


和歌山県の白浜の海を見下ろす高台の住宅地に建つ。
東の道路側から見ると、杉のキャンチレバーが迫って
きて、道路に対して閉じた表情である。
キャンチレバー下の玄関を通り、杉で囲まれた階段を
上がると、一転して、開放的な白いLDKに出る。そこ
は、テラス越しに西の公園側に開かれた空間である。
目前に広がる景色を見ながら生活をしたい、という
施主の要望に応えた空間構成とした。


白いBOXに、木のボリュームをはめ込むという形態操
作により、<白の空間>と<木の空間>ができた。機能上
両者にレベル差が生まれ、スキップフロアとした。
<白の空間>は、西側に広がる緑あふれる公園をのぞむ
明るい空間で、外部と<木の空間>の中間領域という位
置付けである。
LDK・地下のスタジオ・水回り・納戸を配置。

<木の空間>は、人が長時間居ることができる落ち着い
た空間である。
プライベートスペース(寝室・将来の子供室)を配置。


杉の集成材パネル 約23m3
<木の空間>(床・壁・天井)を構成する素材は、杉
・一等節ありの間伐材を集成材にして、パネル化した
ものである。
巾570mm、厚み90mmのパネルは、スチールの構造体
にALC版を取り付けるがごとく取付けた。
木製パネル同士は、雇い実(一部相じゃくり)・木ダボ
で連結し、隅部はホームコネクター、ラグスクリュー
を現場で接合。

杉の集成材パネルで構成された木の帯は、2100mm幅
(間口8400mmを4分割)として各部屋の大きさに合わ
せて、前後にずらして配置を決定。

CO2を閉じ込める木の固まりは、ログハウスの内部空
間のように木が迫ってくるような感覚はない。
それは、木の帯をずらし構成したため、視線の抜けが
生まれ、風や光が入るからである。
平滑な面によりシンプルですっきりしているパネルは、
<圧倒的な量の木を重ねる>ことで得た、素朴で確かな
存在感を見せる。

撮影:平井美行  市川かおり